マツバニンジン

(マツバナデシコ)

 

松葉人参 アマ科 アマ属

Linum stelleroides 絶滅危惧1A類(Critically Endangered) 

 マツバニンジン  2013.09.14 10:40 東海地方
 マツバニンジン  2013.09.14 10:40 東海地方

 

 久し振りに遠出をして、この花に出会うことができました。

午前中に花がしぼんでしまうとの情報を得ていたので、頑張

って早起きして出かけたのです。 観察することはできたの

ですが.... なんと、撮影を始めて15分ほどで上の写真の花の

一つがポトリと落ちました。 他にも一つだけ花をつけた株

の花が、やはりポトリと落ちました。 風は弱い日でしたが...

しぼむだけでなく、落花する一日花なのです。あと15分遅く

到着していたら、悲しい花さんぽになっていたところでした。

 

マツバニンジン

 

 草丈は40〜60cm。 日当たりのよい草地に生えます。

「アマ科」とは聞きなれませんが、それもそのはず、日本

に元より自生するのは本種のみです(最近は北アメリカ原

産のキバナノマツバニンジンが増えつつあるそうです)。

 

 北海道から九州まで分布しますが、自生地は極めて限定

されるようです。 個体数も非常に少なく、環境省が絶滅

危惧1A類に指定しています。 これは「絶滅の半歩手前」

にいるような状況です。 この地でも、花をつけた個体数

を数えるのに片手で足りるという、危機的状況でした。

それに加えて開花している時間が短いので、見ることが難

しいのでしょう。

 

マツバニンジン

 

 草地といっても乾燥して岩場も多く、やや荒涼とした

印象の場所でした。 所々に松が生えており、マツバニ

ンジンは地面に松の落ち葉が広がるような場所にいまし

た。 地元の方によると、落ちた松葉を掃いてしまうと

生えなくなってしまうそうです。 松と関係が深いので

しょうか。 和名の松葉人参の「松葉」は、そんなこと

が由来しているのかも知れません。 他の自生地ではど

うなのでしょうか。 

 

 「人参」は葉がニンジンのように細いことに由来する

そうですが、ニンジンの葉とは似ても似つかないので、

食用にする根の部分に形が似ているということなのかな?

 

マツバニンジン

 

花期は8〜9月。 可愛い花の直径は約1cm。

フウロソウ科の植物を連想しました。

 

 

非常に希少な植物を見ることができ、遠方

まで足を運んだ甲斐がありました。

 

2013.10.19 掲載

 

 

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コメント: 2
  • #1

    glen (土曜日, 31 12月 2016 12:50)

    アマ属という事で、コカインのコカとは遠い親戚の植物なんですね。

  • #2

    HiroKen (日曜日, 01 1月 2017 22:34)

    クロンキスト体系ではアマ目の下位にアマ科とコカノキ科が含まれていましたが、APG分類体系ではキントラノオ目に含まれています。同じ目の植物を「遠い親戚」とするのであれば、オトギリソウ科、スミレ科やトウダイグサ科の植物も遠い親戚となりそうですね。