ヤマホオズキ

 

山酸漿 ナス科 ホオズキ属

Physalis chamaesarachoides

絶滅危惧lB類(Endangered)

 

 ヤマホオズキ  2013.08.06 東京都八王子市(このページの写真すべて)
 ヤマホオズキ  2013.08.06 東京都八王子市(このページの写真すべて)

 

 初めて見ることができました。 環境省が絶滅危

惧1B類(近い将来における絶滅の危険性が高い種)

に指定している、希少植物です。 山地のやや湿った

林下に稀に生えます。 多年草ですが、安定して毎年

同じ場所に出るとは限らないそうです。

 

 

高さは30〜50cmほど。 茎は柔らかく、よく枝分かれし、無毛です。

 

 

葉は長さ5〜12cmで薄く、柔らかい感じ。 先端は尖り、

縁には少数の粗い鋸歯があり、葉柄の長さは1〜5cmです。 

 

 

 葉腋に白色の花を1つ、つけます。 花冠は短い鐘型で

長さ・径ともに7〜8mm。 先端は5裂します。 縁は非

常に細かく裂け、まるで微毛が生えているように見えます。

 

ヤマホオズキ

 

小さな不思議を発見。 上は花の縁の拡大です。

毛のようなものは先端が尖っているとは限らず、

複雑な形状をしています。 毛ではない?

 「縁は細裂しています」と表現してよいものか?

 

 

 花の中央付近には黄緑色の斑点があり、アクセントに

なっています。 その更に中央寄りには毛が生えていま

す。 雄しべは5個(註)、雌しべは1個。

 

 

 花冠裂片は少し反り返り、雌しべは長く突き

出し、いかにもナス科の花。 上の花では熟した

葯がまだ開いて無く、バナナのように見えます。

 

 

 萼は緑色で、毛があります。 花はこの

ように下向きに咲きますが、たまに横向き

になっている場合もありました。

 

 蕾には白く細い毛が目立ちます。

こちらは花が落ち果実になる準備を始めた状態。毛は鋭い突起になっています。


 

 大変珍しい植物を見ることができました。 情報をご提供下さった方に感謝します。 この後、萼に包まれた果実が膨らみ、11月〜12月初めにはホオズキらしく赤く熟すそうです。 ぜひ果期と液果も観察してみたいものです。

 

 

註)「山渓ハンディー図鑑 山に咲く花」では「雄しべは4個」と記されていますが、誤りです。2013年3月発行の増補改訂新板でも訂正されていませんでした。


2013.09.28 掲載