イトハコベ

 

糸繁縷 ナデシコ科 ハコベ属

Stellaria filicaulis  絶滅危惧ll類(Vulnerable)

 イトハコベ (糸繁縷) ナデシコ科 ハコベ属  2012.06.02 栃木県足利市
 イトハコベ (糸繁縷) ナデシコ科 ハコベ属  2012.06.02 栃木県足利市

 

 イトハコベの名が相応しい。 茎や葉など、草全体が細いのですが、

特に花茎の細さは驚きです。 花の直径が1cm程度とハコベの仲間と

しては小さい方ではないので、余計に花茎の細さが際立ちます。

 

イトハコベ 2012.06.02

 

 花茎の直径だけで比べれば、他にもっと細い植物はいると思います。

しかしその長さも考慮したアスペクト比を考慮すると、私が今まで見

た植物の中では「花茎の細さNo.1」になる気がします。

 

 

 低地の湿地に生える多年草です。 高さは30〜50cmで、上部

で枝を分けます。 周りの植物に埋もれそうになりながら生えて

いました。 しかし他の植物にもたれかからないと自立できない

ことはないようです。

 

イトハコベ 2012.06.02

 

 花は非常に美しく、惚れ惚れしました。 上質なシルクの

ドレスを連想させる花弁は緩やかな曲線を描き、星形で鋭角

的な萼との対比が絶妙です。 萼の長さが丁度いい。 そこ

に紅紫色の葯が彩りを加え、3裂した柱頭の先端がくるんと

巻いて、可愛らしさと愛嬌まで演出しているかのようです。

(褒めすぎ?)

 

 花弁は5個ですが、基部付近まで裂けているので、まるで

10個あるように見えます。 図鑑では花弁の長さは萼の1.5

倍とありましたが、観察した上の花では2倍以上あるように

見えます。

 

イトハコベ 2012.06.02

 

葉は柄がなく、対生し、線形、先はとがります。長さ

は1〜3cm、幅1〜2mmほど。 上の一番右は蕾です。

 

 

 環境省レッドリストで絶滅危惧ll類、栃木県では絶滅危惧 l 類(Aランク)に指定されてます。 栃木県内の自生地はこの湿地だけです。 見渡せる範囲で個体数は20株に満たないものでした。 この場所においても、間違いなく絶滅の危機に瀕していると感じました。 特別に保護されているわけでもなく、このまま消えてしまわないか懸念されます。

 

2012.06.09 掲載

 

 

コメント: 4 (ディスカッションは終了しました。)
  • #1

    みすちる (月曜日, 11 6月 2012 10:21)

    イトハコベという名前、初めて知りました。
    美しい花ですね。
    写真がまた、とても綺麗でうっとりします。
    ありがとうございました。

  • #2

    BOGGY (月曜日, 11 6月 2012 12:28)

    今日は。ブログに拍手ありがとう。
    イトハコベという種もあるのは初めて知りました。
    師匠のOちゃんの図鑑にもこの種はありません。
    岐阜や中部地方にはないのかもね。

  • #3

    hanasanpo (月曜日, 11 6月 2012 21:07)

    みすちるさん、ありがとうございます!
    お褒めいただくと、また頑張ろう!と力が湧きます。
    見過ごされそうな小さな花も、じっくり観察すると素晴らしい魅力が見つかることが多いです。
    それをできるだけ正確に伝えていきたいと思っています。

  • #4

    hanasanpo (月曜日, 11 6月 2012 21:17)

    BOGGYさん、ご訪問ありがとうございます!
    イトハコベは関東から東北地方の限られた場所にしかいないので、Oちゃんは見たことがないかも知れませんね。
    Oちゃんにはたくさんの花を教えていただき、大変お世話になっています。
    Oちゃんの図鑑には私たちの見たことのない花が何百とあり、素晴らしいものです。

 

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