ナベナ

 

鍋菜 スイカズラ科 マツムシソウ属

Dipsacus japonicus

ナベナ 2013.08.24 長野県 alt=1175m
 ナベナ 2013.08.24 長野県 alt=1175m

 

 高さ2m位はありそうな、背高ノッポの植物です。 初回と

2回めの探索では時期が悪過ぎたのか、痕跡すら発見できず

(刈られてしまったのかも)。 3度めは発見できましたがま

だ蕾の状態。 4度めの探索で、ようやく念願の花を見ること

ができました。 このページの写真はすべて同じ場所での撮影

です。

 

ナベナ 2013.08.24 長野県 alt=1175m
 2013.08.24

 

 茎はよく枝分かれします。 ひょろっと背が高い

ので、全体をうまく写すのはなかなか難しい。 

 

 名の由来はよくわかっていないそうですが「鍋菜」

という字を見ると、お鍋の中で煮えている葉を連想

します。 でも食用になるという情報はないので、

食べるのはやめておくべきでしょうね!

 

ナベナ 2013.08.24 長野県 alt=1175m
 2013.08.24

 

 局地的ではありますが、こんなに群生していました。

日当たりは良く、近くには小さな川が流れ、近辺は湿

った環境でした。 そんな場所が好きなようです。

 本州・四国・九州に分布。 花期は8〜9月。

 

 2013.08.05
 2013.08.05

 

 上は花を見ることができた日の、約3週間前の状態

です。  葉のつき方がよく見えるので掲載しました。

全体が左右にシンメトリカル(対称)な感じで面白い。

 

ナベナ 2013.08.05
 2013.08.05

 

 蕾のときの茎頂部です。  花茎はまだ短いです。

葉は対生するので左右シンメトリカルなのは当然

なのかも知れませんが... 若い葉のつき方も本当

にシンメトリカルです。

 

ナベナ 2013.08.05
 2013.08.05

 

 葉は基部まで羽状に切れ込み、先端の裂片が最も大き

く、基部の裂片は小さいです。 このような形状の葉を

頭大羽状裂というそうす。 各裂片の先端は尖り、縁に

は鋸歯があります。

 

ナベナの葉 2013.08.05
 2013.08.05
ナベナの葉 2013.08.05
 2013.08.05

 

マツムシソウの葉とはまったく似ていません。主脈が

白いのが目立ちます。 表面と縁に毛が生えます。

 

ナベナの茎の剛毛 2013.08.05
 2013.08.05
ナベナの茎の剛毛 2013.08.05
 2013.08.05

 

 ナベナは茎全体に刺状の剛毛が生えます。とても鋭

くて固く、触れると痛いです。 剛毛というより刺に

近いので、観察される方はご注意を!

 さて、それでは花を見ていきましょう。

 

ナベナの蕾 2013.08.05
 2013.08.05

 

 上は若い蕾です。 総苞片は1列で線形、基部

に毛が生えます。 開花前はこのようにほぼ平開

状態ですが、開花時には反り返って下を向きます。

 

 頭花の部分にツンツンとたくさん突き出してい

るものは、花床から伸びる鱗片です。

 

ナベナ 2013.08.24
 2013.08.24

 

 一つひとつの蕾が色づき、開花直前の状態です。

刺のように突き出す花床鱗片の長さは8mmほど。

その根元には尖った毛が生えます(ちょっと見え

にくい)。

 

ナベナ 2013.08.24
 2013.08.24

 

 開花し間もない花です。 ナベナの花は、紅紫色の多数の

小花が集まって頭花を形成します。 キク科植物の筒状花に

似ています。 頭花の直径は2cmほどです。 小花は頭花の

上から咲き降りてきます。

 

ナベナ 2013.08.24
 2013.08.24

 

 小花の花冠は角張った筒形で、先端は4裂します。 雄しべは

4個で、花冠から突き出ます。 葯はほとんど黒色に見える暗紫

色。 雌しべは1個で、白い柱頭が見えます。 近づいて見ると、

とても華やかな花です。

 

ナベナ 2013.08.24
 2013.08.24

 

 真上から見てみました。 一部開花が遅れ

ている(遅らせている?)小花が見えます。

 

ナベナ 2013.08.24
 2013.08.24

 

小花が頭花の半分以上咲き降りてきた状態。

 

ナベナ 2013.08.24
 2013.08.24
ナベナ 2013.08.24
 2013.08.24

 

頭花の最下段の小花が咲く頃には、上や中ほどの小花は脱落し始めます。

 

ナベナ 2013.08.24
 2013.08.24
ナベナ 2013.08.24
 2013.08.24

 

 小花がほとんど落ちてしまった状態です。 花床鱗片が小花の

基部を包んでいた部分がよく見えます。 これはこれで面白い!

ようやく出会えたナベナですが、いろいろな状態の花を見ること

ができ、大満足でした。

 

 

2013.09.22 掲載

2013.10.02 マツムシソウ科からスイカズラ科に変更

 

コメント: 2 (ディスカッションは終了しました。)
  • #1

    流れ星 (金曜日, 31 7月 2015 20:55)

    知人が種からそだてた小さい小さい小苗を頂きした。昨年の事です。今年蕾があがってきて画像の8月5日状態になりました。中旬には咲きそうです。高知県では多分自生がなくなったと思われます。
    できれば増やしていこうと願っています。環境変化が最大の原因なので自生地復活は難しいですけど・・

  • #2

    Ken (土曜日, 01 8月 2015 07:34)

    環境の変化にはなかなか抗うことができませんね。
    私たちは植物を育てることはしませんが、順調に育ってまた高知の地にナベナが復活することをお祈りします。

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