ミヤマツチトリモチ

 

深山土鳥黐 ツチトリモチ科 ツチトリモチ属

Balanophora nipponica  絶滅危惧Il類(Vulnerable)

ミヤマツチトリモチ 2012.08.26 東京都西多摩郡
 2012.08.26 東京都西多摩郡

 

 不思議な植物を見ることができました。

「これは、キノコ?」多くの方がそう思われるの

ではないでしょうか? しかしキノコの仲間では

なく、これでも双子葉植物なのです。

 

ミヤマツチトリモチ 2012.08.26 東京都西多摩郡

 

 カエデ科やイヌシデなどの樹木の根に寄生する、

多年草です。 この森ではウリハダカエデに寄

しています。 葉緑素を持たず、気孔もあり

ん。 雌雄異株ですが、見られるのは雌株だ

雄株は今まで発見されていないという、まさ

思議だらけの植物なのです。 単為生殖で種子

できます。

 

ミヤマツチトリモチ 2012.08.26 東京都西多摩郡

 

見つけたときは、肉穂花序の部分だけが顔を

していました。 撮影のため、周りの落ち葉を

どかし、葉まで見えるようにしました。(撮影

後元に戻しました)。

 

ミヤマツチトリモチ 2012.08.26 東京都西多摩郡

 

 鳥肌が立ってしまいそうですが、花序表面のブツブツし

たものは小棍体(しょうこんたい)とか担棍体(たんこん

たい)とか呼ばれます。 難しい用語ですね。 ネットで

検索してもなかなか出て来ません。 小さな棒状のもの、

と解釈すればよいのでしょうか? その小棍体の表面は、

平坦です。 雌しべは小棍体の間に無数に埋もれていて、

花の盛りの時期になると花柱が伸び小棍体の間から出て、

細毛状に見えるそうです。 どんな姿になるのか興味があ

りますが、今度はいつまた出会えることか...。


ミヤマツチトリモチ 2012.08.26 東京都西多摩郡

 

 根元のにあるショウガを連想させるような部分が

宿主の根の先端に寄生した部分です。 これはどん

どん肥大し、何年もかけて球状の寄生木こぶになる

こともあるそうです。

 

 ミヤマツチトリモチの寄生木こぶ
 ミヤマツチトリモチの寄生木こぶ

 

 上は地面の寄生木こぶです(矢印部)。 中央のものは直径が15cm近くありました。 10年、20年という単位で毎年同じ場所で花を咲かせ、こぶを肥大化させ、やがて勢いがなくなりついには花を咲かせなくなり、このようなこぶだけが残るそうです。

 

2012.09.14 掲載