ナガレコウホネ

 

流れ河骨 スイレン科 コウホネ属

Nuphar × fluminalis ShigaKadono

ナガレコウホネ (流れ河骨) スイレン科 コウホネ属 2010.09.04 撮影
ナガレコウホネ (流れ河骨) スイレン科 コウホネ属  2010.09.04 撮影
ナガレコウホネ 2010.09.04 撮影
ナガレコウホネ  2010.09.04 撮影
ナガレコウホネ 2010.09.04 撮影
ナガレコウホネ  2010.09.04 撮影

残暑というにはあまりに過酷な暑さが続いているが、この花を見に行った日も暑かった。 車に車外の気温がわかる温度計が付いているが...なんと40℃を表示した。 これは初めて見た温度だ。 車の温度計なので精度がどれほどかわからないが、±0.5℃と仮定して低い方をとっても39.5℃だから、十分ひどい暑さだ。

 

現地に着きすぐに撮影を始めたが... 2分もたたずに汗が吹き出してくる。 突き刺すような日差し、サウナバスのような湿度。無風。 ペットボトルの水を飲みながらの撮影となる。 小さな用水路のような川の水はとても透き通っていて、手を入れると冷たい。 あ〜この中に飛び込んだらさぞかし気持ちいいだろうなあ などと思いながら川沿いに歩いていたら、100mほど先の川の中に全裸の男性がいた。 こちらに気づくと大慌てで岸に戻る様子が見えた。 その場所に着くと、男性はいない。 服が脱ぎ捨てられている。 下着もあるのでまだ全裸なのだろう。 20mほど行き振り返るとアシの茂みに身を隠す男性が見えた。 すごくうまく隠れていた。 少し上流に行きナガレコウホネがいないのを確かめて戻ると、男性が服を着ているところだった。

 

こんにちは、と声をかけると、全裸でいたことを詫びた。 とんでもない、せっかくの行水を邪魔してしまい申し訳ありませんでしたと、こちらが詫びた。 少しお話したが、地元の方のよう。 ナガレコウホネの名前はご存知なかったが、昔はたくさんいたんだよ、と教えてくれた。

ナガレコウホネの花の構造

ナガレコウホネ 花の構造(萼片、花弁、雄しべ、柱頭盤)
ナガレコウホネ  花の構造

 

ナガレコウホネ

 

親種のシモツケコウホネ(Nuphar submersa)はつい最近である2005年6月に新変種として新聞発表された。 栃木県内のわずか数カ所のみに生育する。 浮葉を形成せず、葉身全体が水中に没する、世界初の沈水性のコウホネ属らしい。

本種は、シモツケコウホネの調査の過程で、シモツケコウホネともコウホネ(Nuphar japonicum)とも異なる種として発見され、20075月にコウホネとシモツケコウホネが自然交雑した雑種として発表された。

 

2010.09.06 掲載