主に日本海側の山地に生える、高さ5〜15cmになる多年草です。
日当たりのよい場所に生えることが多いようです。
ネットで調べると分布は「北海道、本州、九州」となっていたり、
九州がなくて四国となっていたり。 果たしてどちらが正しいので
しょうか? 日本海側に多いのなら、四国ではなく九州なのかな?
四国にもいそうですが... 花期は4〜5月です。
ツクバキンモンソウの母種という位置付けです。 ニシキゴロモ
という名前は大変エレガントで素晴らしいと思いますが、その由来
は葉の色が美しいからと聞くと、ちょっと首を傾げてしまいました。
葉の裏側は紫色をしていますが... 表側の葉脈の色も薄いし...
葉の色は、かなり地域差や個体差があるのでしょう。 色の濃い個
体を見てみたいものです。
葉は3〜4対が対生し、写真ではわかりにくいですが長さ1〜2cmの
葉柄があります。 葉の大きさは長さ2〜6cm、幅1〜3cmで、縁に
荒く鈍頭の鋸歯があり、表面や縁に毛があります。 葉脈に沿って紫
色になり、裏面は紫色を帯びます。
茎には白っぽい屈毛が、萼片には粗い毛が生えます。 花冠の筒部
にも毛があり、全体的にやや毛深い植物と言えます。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=620x10000:format=jpg/path/sf8a8d00d654c7ec1/image/ibe7c8a4a91b5bf34/version/1367293579/image.jpg)
花冠は長さ1.1〜1.3cm、筒部は細長く、先は上唇と下唇に分かれ
ます。 先に下唇ですが、深く3裂し、中裂片は側裂片よりも長く幅
も広いです。 淡紫色で、裂片の中央にやや濃い色の筋が入ります。
上唇は2裂し、雄しべよりずっと長く上に立ち上がり、目立ちます。
この長い上唇が、よく似た花であるツクバキンモンソウとの一番わか
り易い識別ポイントです。 ツクバキンモンソウの上唇はとても短く、
雄しべの後ろに隠れて見えにくいほどなのです。
雄しべは4個で上側の2個が長い。 葯は紫褐色で花粉は黄色でした。
★上の写真にマウスでポインターを重ねると、上唇に矢印が表示
されるので、お試しを(スマホはタップ)。
2013.04.30 掲載