ハマギク

 

浜菊 キク科 ハマギク属

Nipponanthemum nipponicum

日本固有種

ハマギク (浜菊) キク科 ハマギク属  2010.11.06 茨城県
ハマギク (浜菊) キク科 ハマギク属  2010.11.06 茨城県

 

この勇姿を見てほしい! 大海原に向かって、まるで

誇り高く胸を張るように、大輪の花を咲かせている。


ハマギク  2010.11.06 茨城県
ハマギク  2010.11.06 茨城県

 

なぜこのような過酷な環境を選んだのだろう?

この花から30cm前に踏み出せば、垂直な断崖絶壁から海に落ちる。 この花は陸と海との境界線の、まさしく最前線で頑張っているのだ。 塩分を含んだ風が吹き付ける。 台風ともなれば、根こそぎ持っていかれそうな強風に身をさらす。 夏の強烈な紫外線や高温を遮ってくれる木立もない。 雨が降らなければ、岩や乾いた土壌の上で極端な乾燥と戦うはめになる。


ハマギク  2010.11.06 茨城県
ハマギク  2010.11.06 茨城県

 

海岸を生きる場所に選んだ植物たちは、皆似たような境遇なのだが...

美しい大輪の花を咲かせるハマギクは、その代表選手のように見えた。

頑張れハマギク! 頑張れ日本の中年サラリーマン!


ハマギク  本当に断崖絶壁の上なのだ     2010.11.06 茨城県
ハマギク         本当に断崖絶壁の上なのだ     2010.11.06 茨城県
ハマギク  2010.11.07 茨城県
ハマギク  2010.11.07 茨城県

 

条件がよいと、このような群生をつくる。

花が大きいので、圧巻です。

 

ハマギク  2010.11.07 茨城県
ハマギク  2010.11.07 茨城県

 

本当に素晴らしい、日本の野生菊。

 

ハマギク  2010.11.07 茨城県
ハマギク  2010.11.07 茨城県

 

キク科、ハマギク属。 同じ属で仲間はいない。

 一属一種の、日本の固有属、固有種なのだ。

まさに男の中の男! じゃなくて日本の野菊の

中の野菊! なのだ。 なんだかこの花が

とても好きになりました。



ハマギク

 

青森県から茨城県までの太平洋岸に分布。 海岸の崖・砂浜などに生える。 学名の属名Nipponanthemum は「日本の花」の意味。 種小名nipponicumにも"nippon" が含まれており、まさに「日本の菊」と言える。 葉は互生し、へら形で肉厚、光沢があり,海岸植物の特徴を示す。 頭花は直径6〜8cmで、白い舌状花と黄色い筒状花からなる。 草本ではなく、茎が完全に木質化する低木。 完全な木本になる、数少ないキク科植物。


ハマギク  茎は木質化している。   2010.11.06 茨城県
ハマギク  茎は木質化している。   2010.11.06 茨城県

 

2010.11.09 掲載

コメント: 2 (ディスカッションは終了しました。)
  • #1

    房総いちこ (日曜日, 12 7月 2020 20:24)

    今晩はー
    いつも大変お世話になっております。
    ハマギク本当にいいですねナイス~♪
    野島崎のハマコンギクもお気に入りです。

  • #2

    Ken (月曜日, 13 7月 2020 08:54)

    ハマギクもハマコンギクもどちらも海岸に似合う花ですね。