チチブシロカネソウ

 

秩父白銀草 キンポウゲ科 チチブシロカネソウ属

Enemion raddeanum

 チチブシロカネソウ (秩父白銀草) キンポウゲ科 チチブシロカネソウ属
 チチブシロカネソウ (秩父白銀草) キンポウゲ科 チチブシロカネソウ属

 

 高さは20〜35cmほど。 茎葉は1-2回3出複葉で、小葉は3裂し、

不揃いな鋸歯があります。 葉脈が目立ち、表面にしわがよっている

ように見えます。 茎の中ほどの葉には長い葉柄がありますが、上部

の葉は無柄であり、輪生するようにつくのが特徴です。

 

 チチブシロカネソウ  2012.05.26 長野県
 チチブシロカネソウ  2012.05.26 長野県

 

 花は直径約10〜15mmで上向きに咲き、5個の白い花弁状の

萼片はほぼ平開します。 萼片裏面には、非常に薄いですが、

薄紫色の条があり、表面からもわずかに透けて見えました。

雄しべは多数で、上の写真の花で数えてみたら25個ほどはある

ようでした。

 

 他のシロカネソウとつく花(アズマシロカネソウ、ツルシロ

カネソウ、ハコネシロカネソウなど)は黄橙色や橙色の小さな

花弁がありますが、本種に花弁はありません。 その他にも袋

果にも柄がないなどの違いがあり、本種はシロカネソウ属では

なくチチブシロカネソウ属に分類されています。 この属に分

類されているのは、日本では本種のみです。

 

 チチブシロカネソウ  2012.05.26 長野県
 チチブシロカネソウ  2012.05.26 長野県

 

花弁状の萼片は白色で、茎頂に上向きに散形状に数個つけます。


チチブシロカネソウ 葉は対生
 葉は対生

 

 茎中ほどの葉のつき方ですが、図鑑により「互生する」と

「対生する」の異なる記述がありました。 ネット上でも同

様です。 今回観察できた個体は上の写真のように対生して

いたので、本サイトでは「葉は対生する」とします。 小さ

な托葉も見えました。

 

 チチブシロカネソウ  2012.05.26 長野県
 チチブシロカネソウ  2012.05.26 長野県


 チチブシロカネソウは、昨年自生地の貴重な情報をいただく

ことができ探しに行ったのですが、見つけることができません

でした。 周辺の写真を情報をくださった方に送りお尋ねした

ところ、私たちが勘違いしていたと判明。 自生地の手前の違

うポイントを探していたのでした。

 

  今年は昨年探した場所には目もくれず「きっとここだ」と思

われる場所にまっしぐら! ほどなく見つけることができました。

先日小さなハコネシロカネソウを見ていたので、つい比べてしま

いますが、「全体的に大きい!」が第一印象です(オオシロカネ

ソウの別名があります)。 花が終わったものも含めて、高さ

20~30cmの個鯛が20個ほど見つかりました。

 

 時期的にはやや見頃を過ぎた感がありました。 果実になっ

ていたり受粉が完了して子房が大きくなっている花が多い中で、

まだ蕾でこれから咲こうとする花も、わずかながらありました。

 

 5月下旬、標高約1600mの爽やかな高原で、チチブシロカネ

ソウを堪能することができました。 群馬県には千株を超える

ほどの大群生地があるそうです。 いつか見てみたいものです。

 

 

チチブシロカネソウ

 

秩父白銀草 キンポウゲ科 チチブシロカネソウ属

Enemion raddeanum

 

埼玉県の秩父市で発見されたことが名の由来。本州の長野県以北分布する多年草。山地の石灰岩、蛇紋岩地で見られることが多い。


2012.06.04 掲載

シロガネソウ
ハコネシロカネソウ

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