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, 10月25日(日)    台風の爪痕

 

秋晴れの日曜日だあ~

お出かけに繰り出した人も多かろうねえ。

ちょいと、お疲れ気味であるために、

本日は近場の花さんぽにします。

 

3年ぶりにカワラノギクの状態を見に行くことにしました。

現地に到着すると、おや? なんだろうか・・

土手の下には野球・サッカーなどできるグラウンドがあったのだけれど、

それらの施設が取り除かれて、一面に新しい芝生が敷かれ、

養生のために立ち入り禁止になっている。

ここを横切って河原に出ていたんだが~...

なんだか嫌な予感がするぞ。

 

芝生地を避けて河原に向かってみた・・

あららあー、地形が変わっている!

石ころが大量に流されてきて、地面が盛り上がっているようだ。

以前咲いていた場所に全く咲いていない。

 

2016年に撮影した下の写真とほぼ同じ場所と方向を撮影。 風景が一変してしまった。
2016年に撮影した下の写真とほぼ同じ場所と方向を撮影。 風景が一変してしまった。
2016年10月30日撮影。 ここは当時からカワラノギクが少なかったが、他の植物も多かった。
2016年10月30日撮影。 ここは当時からカワラノギクが少なかったが、他の植物も多かった。

 

以前わんさかと株立ちしていた辺りはどうだろうかと進んだ。

やだあ~、1株もないじゃないかあーー😢

大量の石と砂が堆積し、密に群生していた場所は壊滅状態だ。

凄まじい台風の爪痕。

信じられないほどの状態でショック⤵

 

かつて群生していた場所は、壊滅状態で1株もない。 しばし目の前の風景が信じられなかった
かつて群生していた場所は、壊滅状態で1株もない。 しばし目の前の風景が信じられなかった
2016年は数千株(推定)が群生していた
2016年は数千株(推定)が群生していた
2017年も群生は健在だった
2017年も群生は健在だった

 

生き残りはいないのかと、二手に分かれて周辺を必死で探し回る。

大株が2株、花を咲かせていたあ☆

幹が木質化しており、太くなっていたために生き残れたのかも知れない。

これだけかとさらに探し回った。

 

以前の群生地の縁付近に、大株が2株生き残っていた
以前の群生地の縁付近に、大株が2株生き残っていた

 

その他咲き終わった小さな株と、川の淵近くで横倒しのものも。

相方がレスキューし、補助石を添えて立ててきた。

 

横倒しになっていた株を起こしてきた。 よかったのかな...
横倒しになっていた株を起こしてきた。 よかったのかな...

 

10株程度の小群生も見つかった。

範囲を広げればもう少しは見つかるかも知れないが、

私たちにはこのくらいがせいぜい探査できる範囲だ。

なんとか生き延びたお花たちで、再生に希望をかけるしかないかな・・

 

わかりにくい写真ですが、10株程度が洪水の被害を免れ生き残っていました
わかりにくい写真ですが、10株程度が洪水の被害を免れ生き残っていました
カワラノギク  わずかに生き残った株の一つ
わずかに生き残った株の一つ
カワラノギクの花 わずかな数でも見ることができてよかった
カワラノギクの花 わずかな数でも見ることができてよかった
カワラノギクは日本固有種。 絶滅危惧Ⅱ類に指定されている
カワラノギクは日本固有種。 絶滅危惧Ⅱ類に指定されている

 

この地域だけでなく、他のカワラノギク生育地も同様に、

台風によって洪水が起き、流されたものもあったろうな。

こんな困難を繰り返しながらも、河原という地を選んだ花だ。

逞しく復活し、これからも咲き続けて欲しいです。

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今回見た中のこのカワラノギク、花弁がほっそいなあ~っと

見ていたら・・ あれれー?先っぽが裂けてるし、

見た目が、ツツザキヤマジノギクみたいになってるじゃない!!

もしかして・・まさかの ツツザキカワラノギク(仮称)かあ?(+_+)

 

この花付きがよいカワラノギクの大株の花は、すべて筒咲きだった
この花付きがよいカワラノギクの大株の花は、すべて筒咲きだった
カワラノギク 舌状花の幅が明らかに通常花より狭い(細い)
舌状花の幅が明らかに通常花より狭い(細い)

 

今まで何度もカワラノギクを見ているが、

こんな筒咲きタイプは発見できていなかったぞー

Hiro、新発見しちゃったのかなあ??

 

この植物がカワラノギクではなく、ツツザキヤマジノギク

であるなら、それはそれで長野県の固有種がいることになり

大変なことです。

 

よく見ると、舌状花のほぼすべてが筒状になっているので幅が狭く見えると判明。 先端部の形状は様々。
よく見ると、舌状花のほぼすべてが筒状になっているので幅が狭く見えると判明。 先端部の形状は様々。

 

今までもあったのかも知れないが、たくさん咲いていたので、

筒咲きタイプを見逃していたのかもなあ...

(帰宅後に相方が今まで撮影したすべての写真を調べ直したが、

筒咲きの花は見つからなかった)

 

舌状花の基部からストロー状なのか、舌状花が強く内側に巻き込み筒状になっているのかは不明。
舌状花の基部からストロー状なのか、舌状花が強く内側に巻き込み筒状になっているのかは不明。
この大株は木質化した非常に太い茎だったので、洪水を耐え抜けたのだろう
この大株は木質化した非常に太い茎だったので、洪水を耐え抜けたのだろう

 

以前は少しだけど見かけた、カワラニガナ

まったく見つからなかった・・

絶えてしまったのか?

とても残念だけど、また来年も様子を確認しなきゃー。

 

2時間以上のカワラノギク探査をして、場所を移動します。

途中でお気に入り店のランチタイムぎりぎりで滑り込んだ。

変らずに美味しい♡

 

いつものポークソティーではなく、ハンバーグ&カニクリームコロッケにしてみた。おいしかった
いつものポークソティーではなく、ハンバーグ&カニクリームコロッケにしてみた。おいしかった

 

お腹いっぱいになり、元気回復して近くの里山に向かう。

途中で卵屋さんに立ち寄った。

狙っていた2黄卵は売り切れ~ 残念。

仕方なく大玉を購入した。

 

お山では野菊がたくさんだ。

ノコンギク・ユウガギク・シロヨメナって感じでしょうか。

よくわからないので、お山の野菊には詳しくは触れません。

 

ノコンギク?
ユウガギク?
シロヨメナ?

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ヤクシソウコウヤボウキアキノキリンソウセンブリヤマハッカ

花が終わったオケラナンバンギセル

 

ヤクシソウ (薬師草) キク科 オニタビラコ属
ヤクシソウ (薬師草) キク科 オニタビラコ属

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コウヤボウキ (高野箒) キク科 コウヤボウキ属 日本固有種  見頃でした。 
コウヤボウキ (高野箒) キク科 コウヤボウキ属 日本固有種  見頃でした。 

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アキノキリンソウ (秋の麒麟草) キク科 アキノキリンソウ属
アキノキリンソウ (秋の麒麟草) キク科 アキノキリンソウ属

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センブリ (千振) リンドウ科 センブリ属
センブリ (千振) リンドウ科 センブリ属

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オケラ (朮) キク科 オケラ属  花は終わり、茎も垂れ下がっていた
オケラ (朮) キク科 オケラ属  花は終わり、茎も垂れ下がっていた

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ナンバンギセル (南蛮煙管) ハマウツボ科 ナンバンギセル属  花は終わり
ナンバンギセル (南蛮煙管) ハマウツボ科 ナンバンギセル属  花は終わり

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ヤマハッカ (山薄荷) シソ科 ヤマハッカ属  花は間もなく終わり
ヤマハッカ (山薄荷) シソ科 ヤマハッカ属  花は間もなく終わり

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とても大きなホトトギスが咲いていた。

ちょいと今まで見た中では、最大級であろうな。

葉も大きく花付きも良いぞ。

 

ホトトギス (杜鵑草) ユリ科 ホトトギス属  日本固有種  葉の幅が非常に広かった
ホトトギス (杜鵑草) ユリ科 ホトトギス属  日本固有種  葉の幅が非常に広かった
すでに果実になったものと、若い花が同居していた。 時期をずらして2度咲くのだろうか?
すでに果実になったものと、若い花が同居していた。 時期をずらして2度咲くのだろうか?
ホトトギスの不思議な形と紫色の斑点に覆われた花は、人により様々な感想を抱きそうだ
ホトトギスの不思議な形と紫色の斑点に覆われた花は、人により様々な感想を抱きそうだ

 

ノハラアザミもたくさんあるが、

ちょっと咲き方の違うものもあります。

なんだかよくわからないので・・

難しいアザミの仲間も同定できません。

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ここの田んぼに出るイチョウウキゴケもありました。

 

イチョウウキゴケ (銀杏浮苔) ウキゴケ科 イチョウウキゴケ属 世界中に分布するが日本では準絶滅危惧
イチョウウキゴケ (銀杏浮苔) ウキゴケ科 イチョウウキゴケ属 世界中に分布するが日本では準絶滅危惧

 

気持ち良い秋晴れの一日を花さんぽで爽快に・・

カワラノギクは今後も見守っていきたいと思います。