ハクサンチドリ

 

白山千鳥 ラン科 ハクサンチドリ属

Orchis aristata

 ハクサンチドリ  2010.06.19 宮城県
 ハクサンチドリ  2010.06.19 宮城県

 

 多くの花をつけた個体は、とても豪華な感じがします。 宮城県

や山形県の高原でたくさん見ることがありました。 亜高山〜高山

帯の草地に生える高さ10〜40cmの多年草。 北海道では平地にも

いるそうです。 葉は3〜6個が互生し、基部は茎を抱きます。

 

 図鑑では葉の長さは5〜15cmで幅は1〜3cmとありますが、上の

写真の個体の下側の葉は、その倍ほどの幅があったように思えます。

多くの個体は図鑑の解説通りでしたが、ずっと広い幅の葉をつけた

個体も少なからずいました。 単なる個体差なのでしょうか。

 

 ノビネチドリのように葉の縁が波打つように縮れることはありま

ん。 同じ場所に咲くことも多いようですが、葉を見るだけでも簡

単に見分けることができます。

 

ハクサンチドリ 2010.06.20 宮城県
 2010.06.20 宮城県

 

この場所では「道ばたの花」と言えるほどたくさんいました。

 

ハクサンチドリ 2010.06.19 宮城県
 2010.06.19 宮城県

 

10株以上が固まって咲いている場所も珍しくありませんでした。

 

ハクサンチドリ 2010.06.19 宮後県
 2010.06.19 宮後県

 

花被片の先端が尖るのせいか、花序は

鋭角的な雰囲気を醸し出しています。

 

ハクサンチドリ 2010.06.19 宮後県
 2010.06.19 宮後県

 

 花色の濃さには個体差があります。 側萼片は

立ち上がってから左右に広がり、鳥の翼のように

見えます。 名の由来はここから来たそうです。

 

ハクサンチドリの花の構造-1
ハクサンチドリの花の構造-1

 

 苞は披針形。 背萼片は卵状披針形で長さ7〜13mm、

先端は尖ります。 側萼片は背萼片よりやや長く、先端は

尖り、飛ぶ鳥の翼を連想させるような形に開きます。側花

弁は狭卵形で背萼片より短く、やはり先端は尖り、背萼片

とともに左右から蕊柱を囲むようになります。

 

 唇弁はくさび形で背萼片よりわずかに長く、紫色の斑点

があり、先は3裂します。 中裂片の先端は鋭く尖った形

状でこの花の目立った特徴です。 側裂片は丸みを帯びて

いますが、縁が不規則に浅く切れ込みます。

 

ハクサンチドリの花の構造-2
ハクサンチドリの花の構造-2

 

 葯は棍棒状。 蕊柱は小さく目立たず、

上の写真でも明確にわかりません。距の

入り口は大きく丸く開いています。

 

ハクサンチドリの花の構造-3
ハクサンチドリの花の構造-3

 

 距は太く、長さは10〜15mm。 本種は花柄子房が

180°ねじれて唇弁を花の下側に位置させる、「標準タ

イプ」のランです。

 

ハクサンチドリ  2007.06.17 群馬県 野反湖
 2007.06.17 群馬県 野反湖

 

 野反湖にもハクサンチドリはいますが、数は

少ないです。 なかなかよい時期に出会えてい

ません。 ハクサンチドリの蕾の状態は上のよ

うな感じです。

 

ハクサンチドリ 2010.06.20 宮城県
 2010.06.20 宮城県

 

 宮城県では白花も見つけましたが、標高が

高いせいか、まだ開花していませんでした。

 

2012.12.05 掲載

2014.11.30 所有する図鑑に従い学名をDactylorhiza から Orchis に変更しました。

 

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