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. 5月30日(日)    きっと逢えるさ

 

5月に入ってから探し回っている花、シナノコアツモリソウ。

今日こそは! と再び向かいます。

なんだかんだと世の中が落ち着かない日々ですが、

私たちは惑わされずに、正しい情報を収集しながら行動し予防します。

 

意気揚々、気合満々で色白美人を探します。

チラ覗きでお花にご挨拶。

伊勢海老茶色のこあっちゃんが、前回よりも開花が多いようです。

へへー、このカラー、私は伊勢海老みたいな色に見えるので、

そう表現しちゃいます~

 

コアツモリソウ (小敦盛草) ラン科 アツモリソウ属  2021.05.30
コアツモリソウ (小敦盛草) ラン科 アツモリソウ属  2021.05.30

 

やはり自然に咲く花は、それぞれ個性が豊かだなあー。

同じ色合いではないものね。

こあっちゃんコレクションだあ!

 

コアツモリソウの唇弁の伊勢海老色の脈の色や形は、一つとして同じものはありません
唇弁の伊勢海老色の脈の色の濃さや形は、一つとして同じものはありません
コアツモリソウの伊勢海老カラーの脈は、キノコのヒダに似せていると考えられています
伊勢海老カラーの脈は、キノコのヒダに似せていると考えられています
コアツモリソウはキノコに似た匂いも出し、キノコを食べる昆虫に花粉を運ばせているらしい!
キノコに似た匂いも出し、キノコを食べる昆虫に花粉を運ばせているらしい!

 

スズムシ君がまだ咲いていた。

 

スズムシソウ (鈴虫草) ラン科 クモキリソウ属  まだまだ十分見頃
スズムシソウ (鈴虫草) ラン科 クモキリソウ属  まだまだ十分見頃

 

えーーおかしいなあ?

1株立派に咲いていたスズムシソウが、葉も何もかもがないぞ!

2週間で痕跡もなくなるなんて考えられないから、

盗人だなとすぐに判断できた。

許しませんぞーー~~(怒)

 

サカネランもあったのに、影も形もない。

これまた盗掘だな~~

菌従属栄養植物を持ち去るとは、

その無知さ加減に呆れ果てる。

 

スズムシとサカネランの希望の種を持ち去った。

なんでこのようなラン科の植物が、

ここにいるのかということすら知らない、

本当に無知で愚かな行為だ。

黒い頭の無法な輩に、怨念を送ったるわい🔥

 

 

あちらこちらに沢山あるこあっちゃんの葉を覗き込みながら探しまくる。

「きっと逢えるさ」と自分を励ましながら、探し回る。

ふぅ~、伊勢エビ色のこあっちゃんばかりなり~

へとへとしてきちゃって、休憩をはさむ。

 

再び丹念に探し回る。

すると、かなりの色白さんが見つかった。

そうなると近くにもいるだろうと・・・

いました!!!

ピー、ピー、ピー、とホイッスルを吹いて

離れた場所で探索中の相方を呼んだ。

(「集まれ!」の合図)

.

コアツモリソウの白花(コアツモリソウの色彩変異体)
コアツモリソウの白花(コアツモリソウの色彩変異体)

 

真っ白、色白美人さんがあーー☆☆☆

へーー、こんだけ探してやっと1株です。

もうこの子を見れただけで十分です。

 

コアツモリソウの白花  伊勢海老色の部分はまったくない...
コアツモリソウの白花  伊勢海老色の部分はまったくない...
美しいほどに白色... 実際には白に近い淡緑色
美しいほどに白色... 実際には白に近い淡緑色

 

しかし、じっくり観察しているうちに、疑問が湧いてきた・・・

この白色タイプをシナノコアツモリソウとしてよいのだろうか??

 

普通のコアツモリソウと明らかな違いがあるからこそ、

別品種として分けられたのだろう。

末次健司先生のシナノコアツモリソウの発表論文(*1)では、

最初の発見地では200株ほどもあり、

通常種はまったくいなかったそうだ。

また花全体が白色ではなく、側花弁の基部や、唇弁の基底部が

紫色を帯びているとある。

 

一方ここは、ほとんどすべてが通常のコアツモリソウで、

正確な数はわからないが、白色個体は非常にわずかだと思われる。

それに加え、この個体は唇弁側花弁も含めて全体が白色だ。

これらのことからシナノコアツモリソウであるとは、断定し難いと思った。

 

発表論文を読むほどに、単純に

「白花のコアツモリソウ = シナノコアツモリソウ」

とするのは、ちょっと危険であると思われた。

 

もしかして・・時に通常のコアツモリソウの色彩変異体が

出現するというのも考えられるのではないかな?

発表論文には、そのような考察も書かれています。

 

相方と相談し、今回はシナノコアツモリソウではなく、

コアツモリソウの色彩変異体の白花として、ご紹介することにしました。

名称も「シロバナコアツモリソウ」では学名がある花と誤解されそうなので、

「コアツモリソウの白花」としました。

 

白花の近くに咲いていた「かなり色白」な個体
白花の近くに咲いていた「かなり色白」な個体

 

それはともかく、見たかった色白さんを見つけました。

相方は「よく見つけられたねー!」と感心してくれました。

でかしたろう~~☆

何百あるかわからない株の中から発見したのですからねえー。

 

今月になって何度もここに足を運んだので、

今日こそは見つけ出す! という私の確固たる目標でした。

何度も毎年のように同じ花を見には行かないしね。

せいぜい行くのはご近所くらいなもの。

また近くに来たら寄るかも知れませんが・・

 

ここのこあっちゃん達~、ありがとう\(^o^)/

Hiroはとっても嬉しかったです💛

コアツモリソウの筋筋模様は、キノコに似せているとは知らなんだあー!

こあっちゃん、あなたおメメないのに、どうしてキノコがわかったの??

植物の驚異の不思議だね!

 

 

 *1 Kenji SUETSUGU and Takuto SHITARA :

    A New Color Variant of the Slipper Orchid Cypripedium debile

    植物研究雑誌 第92巻 第2号 p.119-122

    こちらから閲覧可能です。

    http://www.jjbotany.com/toukoukitei/index.htm

 

 

2021.06.09 追記

シナノコアツモリソウを発表された末次健司先生に写真と現地の状況をお送りしたところ、『シナノコアツモリも品種レベルなので明確な定義はないといえばないのですが、個体群のなかで1個体のみということで、おっしゃっる通り(シナノコアツモリソウではなく)コアツモリソウの白花という理解でもよろしいかと思います』とのご見解をいただきました(カッコ内はHiroKen補足)。

 

やはり単純に「白花のコアツモリソウ=シナノコアツモリソウ」とするのは早計であることがわかり、私たちも白花をシナノコアツモリソウとして紹介しないでよかったと思いました。