7月5-6日 真夏の野反湖 その1 p.2/3
★ ニシブタ沢エリア ★
バンガローではなくテント泊をしたい方は、第1キャンプ場で手続きを済ませたら、駐車場から第2キャンプ場までは歩かねばなりません。 車は通行禁止です。 キャンプの装備が多いと人が担いで運ぶのは大変なので、リアカーを借り、えっちらおっちら、引っ張って運ぶのです。 ちなみに坂を下る時は、リヤカーを先に行かせ、後ろから引きながら下った方が楽。
この手間と不便さが幸いして、本当にキャンプを楽しみたい人たちだけが集う場所が、第2キャンプ場なのだね... 車が入れないから、とっても静かなのだろうね... と思ったら大間違い。 ハイシーズンに限っては、環境の素晴らしさの評判を聞いてか、初心者や「にわかキャンパー」が山ほど押し寄せます。 いいんですよ、みんな最初は初心者なんだから。
でも最近のキャンパー(と呼んでよいのか?)のマナーレベルの低さは、忍耐の限界を超えるものがあります。 借りたリヤカーをすぐに返さない、備え付けの椅子とテーブルを専有し自分のテントサイトの一部にしてしまう、炊事場をグループで占拠し、しかも後片付けをしない、などなど、枚挙にいとまがありません。 「自分たちさえ良ければ、他人はどーでもよい」という姿勢が露骨過ぎます。
このグチは長くなるので別の機会に譲るとして、言いたいことは第1キャンプ場から第2キャンプ場に至る道の、花の多さです。 この道をリヤカーを汗だくで引っ張るだけの道と思ってはいけません。 『花との出会い道』と呼んでもよいくらいなのです。 ニシブタ沢は途中にある沢で、河口でニジマスが自然産卵することで有名です(本州ではここだけとか)。
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とても変わった姿の植物です。 薄暗くやや湿った樹林下にいることが多いです。葉緑素を持たない、菌従属栄養植物。 寄生した菌類を介して周囲の腐食物から炭素源を得ます。 古い分類体系ではイチヤクソウ科になっています。
他にはヤグルマソウやズダヤクシュなどが咲いていました。 少し時期を変えれば、センジュガンピやソバナ、オオウバユリなどの花も見ることができます。
上の4枚の写真で左側は2007年10月21日の撮影、右側が本日2008年7月6日の撮影です。 上側は第2キャンプ場の少し手前から、第1キャンプ場のロッジ方面を望んでいます。 下側はニシブタ沢の河口にある弁天橋から湖方向を見ています。 ほぼ似たような場所からの撮影ですが、ものすごい水位の差があるのがわかります。
新潟県中越沖地震で被災した柏崎原子力発電所が停止中なので、電力を補うため野反湖下流の水力発電書がフル稼働となり、発電用水供給のため、貯水量が極端に少なくなったと聞いました。 湖畔の湖底が露になり、釣り人も糸をたらすのが大変そうです。 右は本日の写真で、もう少し第2キャンプ場寄りから同じ方面を撮影しています。 ものすごく貯水量が多く、湖畔の森の手前まで水が迫っています。 まるで野反湖が太ってしまったようです。 水力発電所への供給は不要となったのでしょうか? 地震という自然現象が、人間の活動を介して、遠く離れた場所の自然にも影響を与えていました。
★ 第2キャンプ場エリア ★
第2キャンプ場前の湿原は、水位の上昇によりますます湿原らしくなっていました。 水際の足下はぬかるみ、下手に歩くとズブズブ入ってしまいます。 以前見つけたホソバノヨツバムグラも水没して見えませんでした。
ヒオウギアヤメたちが元気よく咲いていました。 青紫色の大きな花弁(外花被片)が3枚あり、その模様は、黄色い地に紫の網目が入ったものです。 この網目模様は、ヒオウギアヤメとアヤメだけのもので、カキツバタにはありません。
浅瀬にたくさんのコイが集まっていました。 ダムが建設される前の野反池の頃から放流されていたそうなので、いても不思議ではありません。 産卵行動なのでしょうか、多くのコイが入り乱れ、上になり下になり、くんずほぐれつの状態でした。 こんな状態は初めて見ました。
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