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 4月20日      足利・桐生の低山          1/3

 足利市の北部には、こんな低山が連なっている
 足利市の北部には、こんな低山が連なっている

 

 19日は用事で栃木県は足利市のHiroの実家に泊まり、翌日はせっかく来たので近くの低山を散策することにしました。 目的は昨年見つけたジイソブの株を確かめたかったのと、一昨年見つけたシロヤブケマンの観察、そして毎年確認している花々のチェックです。 今回も思わぬ発見がありました。

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 フデリンドウ (筆竜胆) リンドウ科
 フデリンドウ (筆竜胆) リンドウ科
フデリンドウ
 フデリンドウ

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 フデリンドウは4年前(2004年)に足利市の奥にあるダム湖畔にて、偶然自生地を発見しました。 蕾や葉の色合いも素晴らしく、かわいい花です。 ヒメハギと一緒に咲いていました。 フデリンドウは今まで開花した花ばかり注目していましたが、蕾の状態もとてもエレガントであると気付きました。 写真のような状態が筆に似ていることから命名されたとか。 確かに似てなくもないなと思います。 

 

 ヒメハギ (姫萩) ヒメハギ科
 ヒメハギ (姫萩) ヒメハギ科
ヒメハギ
 ヒメハギ

 

 ヒメハギが、日当りのよい道端に咲いていました。 今にも羽ばたいて飛び立ちそうに見えます。 好きな花の一つです。 小さく、マメ科のハギに似ているのでこの名前が付いたようですがマメ科ではありません。 学名の Polygala japonica は、「日本のヒメハギ属」の意味。 5枚の蕚片のうち左右の2枚が大きく、花弁のように見えます。 3枚の花弁は根元で合着し筒状で、先端で上2枚は反り返り、下の1枚にはモシャモシャしたかわいい付属体があります。

 ヒメハギのページを作りました。よろしかったら、覗いて下さい。

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 ジロボウエンゴサク (次郎坊延胡索) ケシ科 キケマン属
 ジロボウエンゴサク (次郎坊延胡索) ケシ科 キケマン属
ジロボウエンゴサク
ジロボウエンゴサク

 

 ダムへの登り口近くの林道に、ジロボウエンゴサクが咲いていました。 予想外だったので嬉しかったです。 けっこう大きな群生でした。 しかしその場所は2011年に訪れたときは、道路工事で土砂が山積みされていました... がっくりです。 次回訪れる機会があったら、少し範囲を広げて探索してみようと思います。

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 アカフタチツボスミレ (赤斑立坪菫) スミレ科 タチツボスミレ属
 アカフタチツボスミレ (赤斑立坪菫) スミレ科 タチツボスミレ属
托葉は櫛の歯状に切れ込む
 托葉は櫛の歯状に切れ込む

 

 走行中のクルマの中から『雰囲気の違うタチツボスミレがいた!』とHiroが見つけた、アカフタチツボスミレ。 走っている車の中から花を見つけるのはHiroの特技です。 葉脈が赤紫色をしているのが特徴です。 普通のタチツボスミレより花も葉もやや大型に見えました。 スミレ類の同定は難しいですが、托葉も櫛の歯状の切れ込みがあり、間違いないと思います。

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 ヤマルリソウ (山瑠璃草) ムラサキ科 ルリソウ属
 ヤマルリソウ (山瑠璃草) ムラサキ科 ルリソウ属
ヤマルリソウ
 ヤマルリソウ
若い果実は下を向きます
 若い果実は下を向きます
分果の縁に突起はありません
 分果の縁に突起はありません

 

 ヤマルリソウも咲いていました。 高尾山以外で、初めて見ることができました。 高尾山では崩れ落ちそうな急斜面に咲いていましたが、ここでも似たような環境で咲いていました。 小さいが、とてもかわいらしい花です。 一部果実もできていました。

 

 右下は果実です。 雌しべの子房が2個の心皮からなり、それぞれの中に壁ができて、雌しべが4室からなっています。 それぞれの室が分かれて果実となるので、1つの花には、4個の果実ができることになります。 それぞれの果実は、分果と呼びます。 円形の分果の縁には、ルリソウに見られるような小突起はありません。 参考:高尾山のヤマルリソウ

 

 ハナイバナ (葉内花) ムラサキ科 ハナイバナ属
 ハナイバナ (葉内花) ムラサキ科 ハナイバナ属
 ハナイバナ  花の中心の副花冠は白色
 ハナイバナ  花の中心の副花冠は白色

 

 ヤマルリソウから遠くない場所に、ハナイバナも咲いていました。 きっと今まで何度も目にしていたと思いますが、関心を払っていませんでした。 今回初めてじっくり見て同定しました。 ヤマルリソウに似ていますが違う花 キュウリグサにはもっとそっくりですが、少し大きいです。 花の中心部の副花冠が、キュウリグサは黄色いが本種は白いことで区別できます。

 

 

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