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 7月5-6日      真夏の野反湖 その1      p.3/3

 

 ここから先はラン科の花が多く出演するので、自生エリアは伏せさせていただきます。(オリジナルレポートでは書いていたのですが... 悪しからず)

 

 キソチドリ (木曽千鳥) ラン科
 キソチドリ (木曽千鳥) ラン科
キソチドリ ラン科 ツレサギソウ属
 キソチドリ ラン科 ツレサギソウ属

 

 初対面のランです! Nさんのご案内で、ある登山口から歩き出して数百メートル、登山道脇にポツリポツリと現れたのが、キソチドリでした。 ホソバノキソチドリは、2005年に野反湖の他の場所で初対面を果たし、その後何度も出会っていましたが、キソチドリはお初です。 見たかった花が咲いている場所に案内してもらえるのは、本当にありがたいことです。

 

 亜高山帯の暗い針葉樹林下に生える多年草。 葉は卵形で茎の下部に1個つけ、茎の中部に鱗片状の葉を1-2個つけます。 花は淡緑色で目立たず、5-15個つきます。 写真の花はまだ完全に開花していません。 近くササ刈が計画されていたので、Nさんが周辺のササをナタで刈ってくれました。 ササがなければ、一緒に刈られる心配はありませんから。

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ホソバノキソチドリ (細葉の木曽千鳥) ラン科
 ホソバノキソチドリ (細葉の木曽千鳥) ラン科
ホソバノキソチドリ ラン科 ツレサギソウ属
 ホソバノキソチドリ ラン科 ツレサギソウ属

 

 ホソバノキソチドリもいました。 時期はやや早すぎたようです。 ホソバノキソチドリは「葉が細いキソチドリ」ではなく、別種です。勘違いしそうな名前ですね。

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ジョウシュウオニアザミ (上州鬼薊)の白花
 ジョウシュウオニアザミ (上州鬼薊)の白花

 湖畔近くにいた、ジョウシュウオニアザミの白花品です。ジョウシュウオニアザミは大きいので目立ちますが、白花品はあまりいません。

ツマトリソウ (褄取草) サクラソウ科
 ツマトリソウ (褄取草) サクラソウ科

 国道脇に咲いていたツマトリソウ。けっこうあちこちで見かけます。第2キャンプ場近くには、コツマトリソウも見ることができます。

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ウラジロヨウラク (裏白瓔珞) ツツジ科
 ウラジロヨウラク (裏白瓔珞) ツツジ科
 コケモモ (苔桃) ツツジ科
 コケモモ (苔桃) ツツジ科

 

ウラジロヨウラクや、前回は咲き始めであった

コケモモも、見頃の時期を迎えていました。

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コケイラン (小蕙蘭) ラン科
 コケイラン (小蕙蘭) ラン科
コケイラン 班有りタイプ
 コケイラン 班有りタイプ
コケイラン 班無しタイプ
 コケイラン 班無しタイプ

 

 押し寄せるササと健気に戦うコケイラン。 けっこう好きなランです。 初めて見ることができたのも、野反湖でした。 ここでは、唇弁や側花弁に紫色の班がある「班有りタイプ」と、班がない「班無しタイプ」が混生しています。 ただし、同じ株で両方の花をつけることは無いようです。

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ジガバチソウ (似蜂草) ラン科
 ジガバチソウ (似蜂草) ラン科
暗紫色の普通のジガバチソウ
 暗紫色の普通のジガバチソウ

ジガバチソウ  クモキリソウ属
 ジガバチソウ  クモキリソウ属
緑色のジガバチソウ 「アオジガバチソウ」
 緑色のジガバチソウ 「アオジガバチソウ」

 

 ジガバチソウは、昨年(2007年)の7月に、Nさんが湖周辺の山中で発見しました。 Nさんは更に別の場所でも発見され、今回案内していただきました。 思わぬほど近場に咲いており、驚きました。 灯台下暗し。 不思議な形の花です。 一見枯れてしまっているように見えますが、実は今が盛りです。

 

 ジガバチという蜂に花の形が似ているから付いた名と言われますが... あまり似ているとは思えない... 上側2枚の写真は暗紫色のタイプ、下側2枚は緑色のタイプで、緑色はアオジガバチソウと呼んだりします。 私たちはどちらも「ジガちゃん」と呼んで親しんでいます。

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オノエラン (尾上蘭) ラン科 ハクサンチドリ属
 オノエラン (尾上蘭) ラン科 ハクサンチドリ属
オノエラン (尾上蘭) ラン科
 オノエラン
オノエラン (尾上蘭) ラン科
 オノエラン

 

 オノエランは、薄紫色の花を咲かせるハクサンチドリ属の中で、国内では唯一白い花を咲かせます。 背丈は10cmほど。 とても清楚な感じを受ける花です。 唇弁の奥にオレンジ色のWの形をした模様があり、とてもおしゃれ。 この模様も、虫たちに「甘い蜜はこの奥にありますよ」と知らせるサインなのでしょう。

 

 チョウが吸蜜に訪れる光景はよく目にしますが、写真を撮るのは案外難しい。 三脚を構えている間にチョウが他の花に移ってしまうのです。 この時は運良くチョウが吸蜜に夢中になっていて、かなり近づいても逃げないでいてくれました。 よほど蜜がおいしかったのでしょう。

 

 野反湖では簡単に見つけることができたので、当時は特段珍しい花ではないという印象を持っていました。 しかしそれは間違いでした。 その後このWEB版を作成するまで5年経っていますが、野反湖以外では一度も出会えていないのです。

 

★ Nさん宅の庭 ★

クモキリソウ (雲切草) ラン科 クモキリソウ属
 クモキリソウ (雲切草) ラン科 クモキリソウ属
クモキリソウ
 クモキリソウ

 

 野反湖はNさんの庭のようなものですが、ここは野反湖から少し下った、本当のNさん宅の庭です。 庭の一角に生えていたササを刈ったら、なんとクモキリソウが生えてきたそうです。 ササ刈りで地面に陽の光が届くようになったからでしょう。 なんと、私たちは初対面の花! 思わぬところで出会えました。 玄関を出て数歩歩いたところにクモキリソウが自生しているなんて、なんとも羨ましい環境です。 さすが、六合村!

 

 上で紹介したジガバチソウと同じ、ラン科クモキリソウ属の植物。 この属の植物に1日に2回も出会えるとは、なんとも幸運でした。 Nさんに、多謝! 今回も大満足の野反湖花さんぽでした。

 

今回出会えた花たち(五十音順)
No. 写真
掲載
和名 漢字表記 科名
1
 イブキトラノオ  伊吹虎の尾  タデ
2
 ウラジロヨウラク  裏白瓔珞  ツツジ
3  エンレイソウ(果実)  延齢草  シュロソウ
4    オオウバユリ(花芽)  大姥百合  ユリ
5  オオナルコユリ  大鳴子百合  キジカクシ
6  オオバミゾホオズキ  大葉溝酸漿  ハエドクソウ
7  オオヤマフスマ  大山衾  ナデシコ
8  オオレイジンソウ(蕾)  大伶人草  キンポウゲ
9  オノエラン  尾上蘭  ラン
10    カラマツソウ  唐松草  キンポウゲ
11
 ギンリョウソウ  銀竜草  ツツジ
12  クモキリソウ  雲切草  ラン
13    クルマムグラ  車葎  アカネ
14  コケイラン  小蕙蘭  ラン
15  コケモモ  苔桃  ツツジ
16
 コンロンソウ  崑崙草  アブラナ
17  サンリンソウ  三輪草  キンポウゲ
18  ジガバチソウ  似我蜂草  ラン
 19  シロバナニガナ  白花苦菜  キク
 20  ジョウシュウオニアザミ  上州鬼薊  キク
21    ズダヤクシュ  喘息薬種  ユキノシタ
22  ゼンテイカ  禅庭花  ユリ
23  タニギキョウ  谷桔梗  キキョウ
24  ツマトリソウ  褄取草  サクラソウ
25    ナナカマド  七竈  バラ
26    ニガナ  苦菜  キク
27    ハクサンフウロ  白山風露  フウロソウ
28  ハナニガナ  花苦菜  キク
29    ハルザキヤマガラシ(外来植物)  春咲山芥子  アブラナ
30  ヒオウギアヤメ  檜扇菖蒲  アヤメ
31    ヒロハユキザサ  広葉雪笹  キジカクシ
32  ベニバナイチヤクソウ  紅花一薬草  ツツジ
33  ホソバノキソチドリ  細葉の木曽千鳥  ラン
34  ミソガワソウ  味噌川草  シソ
35    ヤグルマソウ  矢車草  ユキノシタ
36  ヤマクワガタ(クワガタソウ?)  山鍬形  オオバコ
オリジナルレポート表紙
 オリジナルレポート表紙

 

2013.12.19 掲載

(撮影当時のレポートを基に作成し直しました)

 

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