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 7月21日        榛名湖 周辺

霧に包まれるゆうすげの道
 霧に包まれるゆうすげの道

 

 野反湖で仲間たちとの2泊3日の楽しいキャンプと花散策を終え、帰路の途中で榛名湖に寄りました。 今回は群馬原町から榛名湖に至る道の途中と、榛名湖近辺、そして湿原公園である、ゆうすげの道で出会えた花たちをご紹介します。

 

 

 まずは東吾妻町から榛名湖へ至る山岳道路。 大きな道は混みそうなので、ナビで探してあえて交通量が少なそうな道を選びました。 大当たりで、県道と合流するまでの約10kmの間に見た車はたった3台。 深沢川という川に沿う道で、どんどん山深くなり、道幅は車は待避所でないとすれ違えないほど狭くなります。 しかし、緑はとても濃く、よい雰囲気です。

 

 ある地点で、ピピン!と来ました。 「なんか匂う!」「いるね!」。 二人とも花の気配を感じていました。 車を路肩に停め周囲を歩いてみると、やはりいるよ、いましたよ。 しかもいきなり初対面の花もいたのです。

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テバコモミジガサ (手箱紅葉傘) キク科
 テバコモミジガサ (手箱紅葉傘) キク科

 テバコモミジガサは、お初の花。全体的な印象はキク科コウモリソウ属に共通のものでした。2006年に高尾山で見たモミジガサより小型な感じ。まだ蕾でした。名は最初の発見地、高知県手箱山に因みます。

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メタカラコウ(雌宝香) キク科
 メタカラコウ(雌宝香) キク科

  メタカラコウは、オタカラコウ(雄宝香)にくらべて全体に小型で繊細な様子から来た名です。 頭花の舌状花は普通1-3個で、5個以上あるオタカラコウとは容易に区別できます。

 


チダケサシ (乳茸刺) ユキノシタ科
 チダケサシ (乳茸刺) ユキノシタ科

 チダケサシは、やや湿った山野に生えます。花は淡紅色~白色で、花弁はへら形。葯は淡紅紫色。花は小さいが近くで見ると豪華な感じ。花序は枝が短く直立します。

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イヌトウバナ (犬塔花) シソ科
 イヌトウバナ (犬塔花) シソ科

 イヌトウバナは、山地の木陰で見られます。白色でやや淡紫色を帯びた唇形花。葉は長さ2~3cmで、まばらに毛がありますが目立ちません。葉の裏面には明瞭な腺点があります。

 


クララ (眩草)  マメ科
 クララ (眩草)  マメ科

 クララは、日当たりの良い山地の草地や河原などにみられるマメ科の多年草。和名は根が目も眩むほど苦いことに由来します。漢方薬の材料にもなるようです。

 

キリンソウ (麒麟草)
 キリンソウ (麒麟草)

 キリンソウは、ベンケイソウ科の植物です。自生種は<初対面です。花が茎頂にまとまって咲き、黄色くはじける線香花火みたいだと思いました。葉は互生し、上半部に鈍鋸歯があります。

フジバカマ (藤袴) キク科
 フジバカマ (藤袴) キク科

 フジバカマも初対面でした。まだ蕾です。ヒヨドリバナに似ていますが、葉が対生で、下部の葉は深く3裂していたので、本種と判断しました。 絶滅危惧II類(VU)。

 


 

 昼過ぎに榛名湖に到着。 かなりガスっていて、榛名富士を始め周辺の山々はまったく見えません。 雨は降っていなかったので、さっそく湖周辺の花散策開始。 湖の南東部には湖畔に木道が設けられていますが、その近辺が案外穴場です。 そして少し離れた「ゆうすげの道」へ。 「ゆうすげの道」は、榛名湖近くの湿原に設けられた、木道の散策路です。 近くに駐車場やトイレもあります。 今回も期待通り、いろいろな花たちに出会えました。

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オオヤマサギソウ (大山鷺草) ラン科
 オオヤマサギソウ (大山鷺草) ラン科
オオヤマサギソウ
 オオヤマサギソウ

 立派なオオヤマサギソウが咲いていました。 

花は、まさに鳥が羽を広げて飛んでいるよう。

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ミヤマタムラソウ (深山田村草) シソ科
 ミヤマタムラソウ (深山田村草) シソ科

 ミヤマタムラソウは、初対面の花です。 雄しべが2本長く突き出していました。 花冠は長い毛で毛むくじゃら。

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ヒメナミキ (姫浪来) シソ科
 ヒメナミキ (姫浪来) シソ科

 ヒメナミキも初対面。 花冠の長さは7mmほどか。唇弁に紫色の細かい斑点が。全体に無毛。

 


クガイソウ (九蓋草) オオバコ科
 クガイソウ (九蓋草) オオバコ科

 

 クガイソウは、背丈が120cmくらいありました。

4~8枚の葉が何段も輪生するのでこの名があります。


ここにもチダケサシが咲いていた
 ここにもチダケサシが咲いていた

 

 チダケサシの季節なのですね。 この名の由来は、乳茸(チダケ)というキノコを細い茎に刺して持ち帰ったから命名されたというのが通説です。 これはちょっと納得しにくいですね。 乳茸は、傷をつけると大量の乳液が出て、それはすぐ酸化して褐色になります。 そんなキノコをわざわざ枝に刺して運んだのでしょうか? それに、なぜ乳茸だけなのでしょう。 乳茸がチダケサシと一緒に生えることが多いのであれば、少しな納得できるのですが、そういった話は聞いたことがありません。

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シモツケ (下野) バラ科
 シモツケ (下野) バラ科

  シモツケと見た目が少し似ている植物にシモツケソウがあります。 シモツケソウは葉が掌状に裂けますが、本種は裂けないので、識別のポイントになります。

 

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テリハノイバラ (照葉野茨) バラ科
 テリハノイバラ (照葉野茨) バラ科

 テリハノイバラも初対面でした。 霧で薄暗い中、白い花が目立ちました。 小葉は互生し長さ1~2cmの楕円径~広倒卵形で両面とも無毛で光沢があります。 縁には鋸歯。枝は無毛で、バラらしく鋭い刺があります。

 


ユウスゲ (夕菅) ユリ科
 ユウスゲ (夕菅) ユリ科

 ユウスゲは、夕方に咲き翌朝にはしぼんでしまう一日花。 夕方には早かったが、霧の中で咲き始めている花がいた。 明るいレモンイエローが清楚な感じ。 和名は葉がカヤツリグサ科のスゲ(菅)に似て、夕方に咲くからです。

 

ノハナショウブ (野花菖蒲) アヤメ科
 ノハナショウブ (野花菖蒲) アヤメ科

 ノハナショウブは、野反湖にも咲きます。 高さ1mほど。ハナショウブの原種。外花被片は3個で楕円形、先が垂れ、基部は黄色。この写真ではその黄色はよく見えません。 内花被片は小型で直立しますが、その様子はよく見えます。

 


気楽なドライブと散策でも多くの花を見ることができ、満足の花さんぽでした。

 

オリジナルレポート表紙
 オリジナルレポート表紙


2015.03.21 掲載

( 当時のレポートを基に作成し直しました )

 

コメントをお書きください

コメント: 4
  • #1

    みっちゃん (日曜日, 22 3月 2015 14:53)

    家内の陶芸教室が榛名山にあり毎週日曜日通い続けました。
    榛名神社、榛名湖畔で一日山野草を探したり本を読んだりしていました。
    しかしこんなにたくさんの種類は見つけられませんでした。
    やはりキャリアと熱意の違いでしょうね。

  • #2

    hanasanpo (日曜日, 22 3月 2015 22:12)

    榛名山近辺は気持ちがよい所ですよね。
    榛名山で陶芸教室なんて、なんかイイなあ。
    たくさんの植物が見つけられたのはキャリアや熱意ではなく、
    ちょこちょこ動き回ったからだと思いますよ。

  • #3

    a (木曜日, 06 7月 2017 22:57)

    役に立ちました!ありがとうございます!

  • #4

    Ken (木曜日, 06 7月 2017 23:22)

    ご訪問ありがとうございます。少しでもお役に立てて、よかったです。

 
                                         

 

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