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. 5月27-28日(土・日)   天然クーラーの下で

 

しばしの体調不良もあって、花さんぽができない状態でした。

今年も結婚記念日を迎え、今回は福島遠征に。

情報も少ないお花でもあったので、地元のお役所にも尋ねたけれど、

目的のお花はガイドさんも見たことがないというお返事でした。

え~!そうなの? 不安もあるが、行ったことのない地域だし、

探す価値はある。

温泉もあるし、慰労も兼ねてお出かけ決行しました。

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福島に入ると広葉樹の森が広がり、新緑が美しい。

ちょこっと立ち寄った森には、ユキザサがいっぱい。

終わってしまったルイヨウボタンがあり、エンレイソウが群生し、

トウゴクサイシンがたくさん咲いていたり。

 

ユキザサ (雪笹) キジカクシ科 マイヅルソウ属
ユキザサ (雪笹) キジカクシ科 マイヅルソウ属
ユキザサ
ユキザサ
薄暗い林床をエンレイソウやヤブレガサなどが覆い尽くしていた
薄暗い林床をエンレイソウやヤブレガサなどが覆い尽くしていた
エンレイソウも所々で群生していた。 花は終わっていました
エンレイソウも所々で群生していた。 花は終わっていました

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トウゴクサイシンが地面を覆い尽くす。 密生しすぎて、踏んでしまいそうなので近づけない場所も。
トウゴクサイシンが地面を覆い尽くす。 密生しすぎて、踏んでしまいそうなので近づけない場所も。
トウゴクサイシン (東国細辛) ウマノスズクサ科 カンアオイ属  2007年に新種として発表されました
トウゴクサイシン (東国細辛) ウマノスズクサ科 カンアオイ属  2007年に新種として発表されました
トウゴクサイシンの萼裂片は反り返り、先端はつまんだように尖ります
トウゴクサイシンの萼裂片は反り返り、先端はつまんだように尖ります

 

しかも、なんだか不思議な様子の花があった。

色もきれいなグリーンだし、顎が4裂しているぞ~?!

私が見つけて、最初はどでかくて緑色だからと相方に

撮影を勧めたが、こんな変わり者だとはわからなかった。

なんだかポケモンのモンスターにいそうなやつだなあ。

 

トウゴクサイシン  葉や全体の姿は周辺の株と変わらない。 しかし中央下にある花が...
葉や全体の姿は周辺の株と変わらない。 しかし中央下にある花が...
萼が4裂したトウゴクサイシン! こんな花はカンアオイ属で初めて見ました
萼が4裂したトウゴクサイシン! こんな花はカンアオイ属で初めて見ました
トウゴクサイシンの4裂花の側面  萼筒の形状はおかしくないと思われますが...
トウゴクサイシンの4裂花の側面  萼筒の形状はおかしくないと思われますが...
トウゴクサイシンの4裂花の正面 萼筒口が大きな楕円形で迫力あり! 花柱が7個あります。 黄緑色の花色も驚きです
4裂花の正面 萼筒口が大きな楕円形で迫力あり! 花柱が7個あります。 黄緑色の花色も驚きです

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ヤマトグサの葉や、アケボノシュスランの葉もたくさん見つかった。

これは開花したら綺麗だろうねえー

もっと散策すれば、もっと何か見つかりそうな、豊かな森でした。

 

ヤマトグサ (大和草) アカネ科 ヤマトグサ属  牧野富太郎博士が日本人として初めて学名をつけた植物
ヤマトグサ (大和草) アカネ科 ヤマトグサ属  牧野富太郎博士が日本人として初めて学名をつけた植物

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アケボノシュスラン  こんなに高密度に多数群れているのは初めて見ました
アケボノシュスラン  こんなに高密度に多数群れているのは初めて見ました

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気持ちのよい森に別れを告げ、

ずんずんと山奥に入って目的地に到着。

小雨状態で気温も低いが、頑張って歩いてみよう。

ホタルカズラがお出迎え、あちこちに咲いていた。

 

ホタルカズラ (蛍葛) ムラサキ科 ムラサキ属  ホタルカズラ・ブルーもいいね
ホタルカズラ (蛍葛) ムラサキ科 ムラサキ属  ホタルカズラ・ブルーもいいね
ホタルカズラが蔓性であることが、わかり易い形で咲いていました
ホタルカズラが蔓性であることが、わかり易い形で咲いていました

 

ここは山体の一部が崩れて崖錐となり、風穴ができている。

その風穴のそばに咲く花が見たいのである。

風穴は天然クーラー。 ひんやりした風が当たります。

 

見えませんが右側の斜面に多数の風穴があり、一帯は冷気に包まれています。
見えませんが右側の斜面に多数の風穴があり、一帯は冷気に包まれています。
反対側から。 ここは冷温帯林ですが、冷気の影響でこの場所だけ高山性の植物が生育します。
反対側から。 ここは冷温帯林ですが、冷気の影響でこの場所だけ高山性の植物が生育します。

 

独特な地形にもちょっと興味がわくねえ。

柱状節理が崩れたというのもわかりました。

 

柱状節理の岩屑が大量にあった
柱状節理の岩屑が大量にあった
一帯の地表面は、岩屑に覆われているのでしょう
一帯の地表面は、岩屑に覆われているのでしょう

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しかし・・ひょっこら出会えると思っていたお花が見つからないよー

これだと思っても、近づいて見ると違う葉っぱだわあ~

エビネが咲いてるね、と相方が見つけたが、

なあーんだエビネかあ~ なんて口走ってる私は何なんだ!

エビネが見たくて仕方ない時期もあったのに、罰当たり者です。

 

エビネ
エビネ

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低山ながらも風穴の冷気のために、高山帯のお花が咲いています。

町のシンボルとなるオオタカネバラはもう終盤を迎えていました。

ミヤマハタザオアイヅシモツケキバナイカリソウ

ベニバナイチヤクソウ・・

エゾノタチツボスミレはあちこちで見られて大きな株が

立ち上がり、目立っていました。

 

レンゲツツジ、アイヅシモツケ、オオタカネバラなど多くの植物がいました
レンゲツツジ、アイヅシモツケ、オオタカネバラなど多くの植物がいました
オオタカネバラ (大高嶺薔薇) バラ科 バラ属  alt=515m
オオタカネバラ (大高嶺薔薇) バラ科 バラ属  alt=515m
オオタカネバラは、高山帯、亜高山帯や、冷気が吹き出す風穴地に生育します。 目に染み入る色合いです
オオタカネバラは、高山帯、亜高山帯や、冷気が吹き出す風穴地に生育します。 目に染み入る色合いです

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ミヤマハタザオ (深山旗竿) アブラナ科 ヤマハタザオ属  果実ができていた
ミヤマハタザオ (深山旗竿) アブラナ科 ヤマハタザオ属  果実ができていた
ミヤマハタザオの花  今まで亜高山帯でしか見たことがなかった
ミヤマハタザオの花  今まで亜高山帯でしか見たことがなかった

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アイヅシモツケ (会津下野) バラ科 シモツケ属
アイヅシモツケ (会津下野) バラ科 シモツケ属
アイヅシモツケ  雨に濡れそぼってしまっていた
アイヅシモツケ  雨に濡れそぼってしまっていた

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キバナイカリソウ (黄花錨草) メギ科 イカリソウ属  まだ元気な花もいました
キバナイカリソウ (黄花錨草) メギ科 イカリソウ属  まだ元気な花もいました
キバナイカリソウの花は、クリーム色。 とっても不思議な形です。
キバナイカリソウの花は、クリーム色。 とっても不思議な形です。

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ベニバナイチヤクソウ (紅花一薬草) ツツジ科 イチヤクソウ属
ベニバナイチヤクソウ (紅花一薬草) ツツジ科 イチヤクソウ属

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エゾノタチツボスミレ (蝦夷の立坪菫) スミレ科 スミレ属
エゾノタチツボスミレ (蝦夷の立坪菫) スミレ科 スミレ属
エゾノタチツボスミレ
エゾノタチツボスミレ

 

熊注意の看板もあり、山を登ったりしながら

3時間ほどうろうろして回りましたが、

会いたいお花は見つからない・・

なんだか私は気力も失せてしまいました。

寒くなってきたし、宿に向かいたいわあ~

そんな訳で、本日はあきらめて終了しました。

 

湯野上温泉の山形屋さんに宿泊。

泉質も単純泉で、私の金属アレルギーに影響しないので嬉しい。

露天風呂のお湯は滑らかで気持ちよかったですが、

源泉かけ流しのお湯が結構熱くて、

ゆっくりは浸かっていられませんでした。

 

露天風呂  白い板は「動物避け」だそうです
露天風呂  白い板は「動物避け」だそうです

 

お料理はボリューム満点で、福島牛コースにしてもらいましたが、

柔らかく美味しいのだけどねえ~・・ もう霜降りの脂はきついですー

味付けもよく何でもおいしいお料理でしたが、

ボリューム満点で、とてもすべては食べきれませんでした。

 

夕食です。 後から出てくる料理の一部は写っていません
夕食です。 後から出てくる料理の一部は写っていません
福島牛 柔らかくおいしいが・・
福島牛 柔らかくおいしいが・・
鮎の塩焼き Kenが2匹食べた
鮎の塩焼き Kenが2匹食べた

地元食材のカボチャのグラタン
地元食材のカボチャのグラタン
郷土料理のしんごろう お腹が膨れた
郷土料理のしんごろう お腹が膨れた

 

ご家族皆さん感じが良くて、とてもいいお宿でした。

またこちらに来たらお世話になりますね。

 

2日目もまだ見ぬ花探しに行きます。

湯野上温泉の駅舎が風情あっていいなあと感じましたので、

見に行ってみました。

 

会津鉄道会津線 湯野上温泉駅
会津鉄道会津線 湯野上温泉駅

 

茅葺屋根の駅舎なんて、もうここだけなんじゃないの?

(後で調べたら、もう一つ、大分県の豊後中村駅があるそうです)

駅舎内には、茅葺の虫除けに必要な囲炉裏がある。

もうもうと煙が立ち込めていて待ち時間もここで温まれるのです。

懐かしい雰囲気の売店もあって、人情味ある昔ながらの良さを

醸し出していました。

 

囲炉裏や本棚・・ この右手は駅のホームです
囲炉裏や本棚・・ この右手は駅のホームです
駅舎に入ると、すぐ観光案内所兼売店がある
駅舎に入ると、すぐ観光案内所兼売店がある

 

観光客でにぎわっている様子はないんだけど、

なんだかタイムスリップしたような駅舎にほのぼのしました。

どんどん進化して最先端も人にとって役立つものですが、

不便で手間がかかる昔の姿も残して欲しいものですね。

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もう一度昨日と同じ山に入ります。

見ていなかったポイントを歩いてみよう。

といってもなんだか気乗りしない私です。

オドリコソウちゃんがおはようと声をかけてくれました。

ベニバナノツクバネウツギもきれいに咲いていました。

他にはクルマムグラなど。

 

オドリコソウ (踊り子草) シソ科 オドリコソウ属
オドリコソウ (踊り子草) シソ科 オドリコソウ属

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ベニバナノツクバネウツギ (紅花衝羽根空木) スイカズラ科 ツクバネウツギ属
ベニバナノツクバネウツギ (紅花衝羽根空木) スイカズラ科 ツクバネウツギ属

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クルマムグラ (車葎) アカネ科 ヤエムグラ属
クルマムグラ (車葎) アカネ科 ヤエムグラ属

 

オオタカネバラを見に来たという女性とすれ違いましたが、

私たちの見たい花を言っても知らないようでした。

宿のおかみさんが、このお山は熊が出るので、歩くのは

お薦め出来ないと言っていましたが、この女性は一人で

行動しているので感心しました。

私は、一人ではいけましぇーん。

 

2時間歩き回っても見つからず・・

きっと道なき道を探らないと見つからないのかも知れません。

遠くまでやってきましたが、断念することにしました。

またチャンスあったら来てみよう。

いつか念願のお花が見られたら、報告します。

東北巡りをしなきゃ見られないのかも知れません。

 

お昼は町の方にもお世話になったので、物産館の食堂で

地鶏蕎麦と地鶏カレーを・・

う~~ん、これはいけませんねえー

蕎麦はテロテロ柔らかくて、相方のカレーは妙にしつこいお味でした。

残念ながら星3つですとは言えません。

 

帰ろうかー

花が見つからないと、テンション下がるのでおうちに帰りたくなります。

ヒメサユリの自生地もあるようだけど・・

見たことあるのでいいかなあー

初日に立ち寄った森をもう一度少し探ります。

セリバオウレンが一面に咲いたであろう場所もありました。

カタクリも終わってしんみりしてますが、

お花のころは見事であったろうと思われます。

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今ここではギンランが見頃のようでした。

トリガタハンショウヅルが咲き始めており、

周辺には地面に這いつくばるように、たくさん蔓を伸ばしていました。

もっと盛んになったらトリガタハンショウヅルの花園になるな。

スズランも1株だけですが、見つけました。

 

ギンラン (銀蘭) ラン科 キンラン属  見頃でした
ギンラン (銀蘭) ラン科 キンラン属  見頃でした

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トリガタハンショウヅル (鳥型半鐘蔓) キンポウゲ科 センニンソウ属  咲き始め。蔓がたくさんあった
トリガタハンショウヅル (鳥型半鐘蔓) キンポウゲ科 センニンソウ属  咲き始め。蔓がたくさんあった
トリガタハンショウヅル  久しぶりのご対面でした
トリガタハンショウヅル  久しぶりのご対面でした
トリガタハンショウヅルが這い回り、地面を覆い尽くしていた
トリガタハンショウヅルが這い回り、地面を覆い尽くしていた

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スズラン (鈴蘭) キジカクシ科 スズラン属
スズラン (鈴蘭) キジカクシ科 スズラン属

 

目的のお花が見つかりませんでしたが、

豊かな森が広がる福島は、爽やかで気持ちが良かったです。

豊かな自然が多いので、子供たちがのびのび遊べそうなのになあ~

 

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