サワラン

(アサヒラン)

 

沢蘭 ラン科 サワラン属

Eleorchis japonica

サワラン 2007.07.01 群馬県
 サワラン  2007.07.01 群馬県

 

 この美しく鮮やかな紅紫色の花色は、一度見たら忘れられ

ないものです。 緑の湿原の中でとても映えます。

 

 トキソウと生える場所も時期も同じで大きさも似ています

が、まったく色合いが異なるので、見間違えることはありま

せん。 またトキソウのように背萼片を上に立てることはあ

りません。

 

 サワラン  2007.07.01 群馬県
 2007.07.01 群馬県

 

 ミズゴケのある湿原に生えます。 高さは20〜30cm。

アサヒランの別名があります。 花は横向きでうつむき

加減に咲き、あまり開きません。

 

 私たちは群馬県と栃木県の2ヶ所の湿原でしか見ること

できていません。 比較的簡単に見ることができるトキ

ソウと比べると、圧倒的に数が少ない印象です。

 

 サワラン  2007.07.01 群馬県
 2007.07.01 群馬県

 

 他の大型の植物に埋もれてしまいそうになりながら咲いていました。

木道の近くにいてくれるとは限らず、なかなかよい写真が撮れません。

 

 サワラン  2007.07.01 群馬県
 2007.07.01 群馬県

 

 萼片と側花弁は倒披針形で先端は尖ります。 長さ

2.0〜2.5cm。 萼片の先端はやや淡黄色になります。

唇弁の縁は波打ち、写真ではわかりにくいですが、

先端が3裂しています。 中裂片には、白く不規則な

形をした縦の隆起線があります。

 

 サワラン  2007.07.01 群馬県
 2007.07.01 群馬県

 

 花柄子房にねじれは認められません。 サワランは、花柄子房が

ねじれず唇弁を下側につける「ストレート・唇弁下側タイプ」です。

 

 サワラン  2007.07.01 群馬県
 2007.07.01 群馬県

 

蕾のときから鮮やかな色合です。

苞は三角形で長さ2〜3mm(矢印部)。

 

 サワラン  2007.07.01 群馬県
 2007.07.01 群馬県

 

 トキソウと競演、というほど数がありませんが、一緒に咲いていました。 この湿原では他にキンコウカ、ツルコケモモ、モウセンゴケ、ウラジロヨウラクなどを見ることができました。

 

サワラン  2009.07.12 栃木県
 2009.07.12 栃木県

 

 栃木県の那須方面の湿原でも見ることができましたが、数は

少ないものでした。 全国的に湿原はどんどん減少しているの

で、この花の生きられる場所も少なくなってきていると思いま

す。 絶滅危惧種に指定されるようなことにはならないよう、

願わずにはいられません。

 

2012.11.26 掲載