ササバギンラン

 

笹葉銀蘭 ラン科 キンラン属

Cephalanthera longibracteata

 ササバギンラン 2005.06.12 長野県諏訪郡
 ササバギンラン 2005.06.12 長野県諏訪郡

 

 白く小さな花は大きく開くことはほとんどなく、そのせいか控え

めで清楚な印象を受けるランです。 山地の落葉樹林下に生える多

年草。 ギンランより背が高く、葉も大型なので目立ちます。花序

下部の1〜2個の包葉が長く伸び、花序と同じか、花序より高くなる

のが特徴で、ギンランはこのようにはなりません。 花序が有毛で

あることもギンランとの見分けのポイントです。 和名は葉が細長

くササの葉に似ていることが由来です。 花期は4〜6月。

 

ササバギンラン 2008.06.08 群馬県吾妻郡
 2008.06.08 群馬県吾妻郡

 

 茎葉は6〜8個つき卵状披針形で、長さ7〜15cm、

幅1.5〜3.0cmで、先は尖ります。 裏面と縁に白色

の短毛状突起があります。 基部は茎を抱きます。

 

ササバギンラン 2008.06.08 群馬県吾妻郡
 2008.06.08 群馬県吾妻郡

 

 包葉は線形です。 同定のポイントとなる、花序

より長い包葉に矢印をつけました。 これらより

ずっと小さく、花序の中でつんつん突き出して見

える葉もすべて包葉です。

 

ササバギンラン 2008.06.08 群馬県吾妻郡
 2008.06.08 群馬県吾妻郡

 

 上の2つの株は長い苞がなくギンランとしてしまいそう

すが、花序が有毛であったのでササバギンランとしました。

白っぽく短い毛がたくさん生えていました。

 

 ササバギンラン 2005.06.12 長野県諏訪郡
 2005.06.12 長野県諏訪郡

 

 大きく開いた花にはまだお目にかかれていません。 せいぜい

上の写真程度です。 花の基部にある淡黄色の突起は、距です。

 

ササバギンランの花の構造 2008.06.08 群馬県吾妻郡
ササバギンランの花の構造 2008.06.08 群馬県吾妻郡

 

 萼片は披針形、長さ11〜12mmで先端は尖ります。 側花弁

は萼片より短く幅が広い。 唇弁の先端は3裂し、中裂片は心形、

中央内面に淡黄褐色の隆起線があります。 ずい柱は唇弁と同長

で先端に半球形の葯があります。

 

ササバギンラン 2008.06.05 福島県南会津郡
 2008.06.05 福島県南会津郡

 

花柄子房は筋にがあるので、ねじれの様子がわかり易いです。

花柄子房が180°ねじれて唇弁が下側につく、「標準タイプ」です。

 

 

2012.11.23 掲載

 

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コメント: 4
  • #1

    中途半端 (土曜日, 24 11月 2012 06:44)

    ギンランとササバギンランの見分けが付きました。
    今まで見てきた固体は総てギンランでした。
    ありがとうございました。

  • #2

    hanasanpo (土曜日, 24 11月 2012 09:17)


    中途半端さん、おはようございます。

    茎や葉の毛の有無のチェックは重要なのだと、改めて思いました。
    でもついつい忘れてしまうのですよね〜

  • #3

    山栗 (火曜日, 06 6月 2017 15:29)

    ササバギンランの詳しい解説に感心しました。ランの構造がよくわかります。ギンランとの違いも厳密ですね。最後の花柄子房のねじれには驚きました。そこまで見るかという感じです。
    勉強することが沢山あって実に楽しいホームページです。
    また寄せていただきます。

  • #4

    Ken (火曜日, 06 6月 2017 18:58)

    山栗さん、ご訪問いただき、ありがとうございます。
    ラン科の植物は特に好きなので、各ページでしつこいほどに構造の説明をしています。花柄子房のねじれは、特に興味を惹かれる対象です。
    どうぞお気軽に遊びに来て下さい。

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